3月31日:帰国→再入院
日本に着いた。最後の力を振り絞って入国審査に行った。それは問題なかったが、機内に預けていたリュックを受け取るときに、係員に呼ばれた。中身を検査させて欲しいとのこと。僕は体もボロボロだったが、見た目もかなり怪しくなっていた。とは言え、怪しい物は何も持ってない。そんなことより、立ってるのもキツイ状況なので、この場ですぐ調べてくれと頼んだが、結局別室に連れて行かれた。
倒れそうなほどしんどかったが、ここで倒れたらまたややっこしいことになるので気合で対応した。係員はビンのフタまで開けるなど、かなり丁寧に調べている。時間はかかったが、無事に終了し、笑顔でお別れした。
そしてようやく、到着ロビーにたどり着いた。そこで迎えに来た両親と会えた。親父は会社を休んで来てくれた。
車の中で両親にこれまでの経緯を話し、すぐに病院に行く事にした。しかし、はじめに行った病院は断られた。腸チフスのような伝染病は専用の施設のある病院でしか受け入れられないそうな。その後病院に関しては親父が手配してくれたが、時間ができたので、一旦家に帰ることになった。
僕は家に帰って飯が食いたいと言った。何もないというが、ご飯と味噌汁とサケ缶を出してくれた。これが美味いのなんのって。人生でこんなに美味いものは食べたことがなかった。病院の飯はクソ不味かったし、機内食もイマイチだった。
その後しばらくしてかなり大きな病院に行った。そして診察の後、すぐに入院することになった。
日本の医療技術なら腸チフスなどすぐに治るだろうし、数日で退院できると思っていたのだが、この後1ヶ月近くここにいることになった。
新たな戦いの始まりだった。
【13年後のつぶやき】
最後の最後まで苦労した。しかし、家で食べたあのご飯の味は今でも生涯No.1の美味さだと言える。
これで日本に帰ってきて、インド旅行記(?)は一応終わりだが、日本に帰ってきてからも普通ではない経験をしたので、その顛末もまとめることにする。