12月10日:セカンドクラスでコルカタへ
昨晩は昼寝をしすぎたせいか、なかなか寝付けなかった。また、食べ過ぎたせいか屁ばっかりでた。それでも6時に起床。
しばらくTVなどを見て時間をつぶす。こんな辺鄙なところなのにヨーロッパサッカーの試合が映るなんてスゴイ。
それからゴンパ(チベット仏教寺院)に行ってきた。歩いて30分ぐらいかかった。実のところ宗教施設にはあまり興味はないので写真もとらずに帰った。しかし、朝の散歩は気持ちよかった。もやがかかって視界は悪かったが、それでも高所から見える景色は来てよかったと思えるものだった。
さて、今日は移動日なので朝飯は抜き、水も少量しか飲まなかった。乗合ジープで腹が痛くなったら困るし、ここは注意を払うべきところだ。
10時すぎにホテルをチェックアウト。その後、世界遺産の汽車・トイトレインに乗りたかったが、あいにく満席と言われた。これも乗るのであれば事前に予約すべきだった。しかし、それほどこだわりもなかったのであきらめた。
写真:世界遺産・トイトレイン。おもちゃみたい、というほど小さくはないが、通常の汽車に比べるとかなり小さい。そしてスピードが自転車並に遅い。
もうダージリンですることもなくなったので帰ることにした。しかし、帰りの乗合ジープに関しては歩き方にもはっきりとした記載がなかったので、それらしいところをブラブラしたら、それらしい車を見つけたので、ドライバーに話しかけたら、そのとおりだった。ただし、ニュージャイパイグリ駅まではいかず、その手前のスィリグリーという街までのジープだ(10人乗りで7人が駅まで行くのならそこまで行くが、そうじゃないならスィリグリーまでとのこと)。Rs130。
約3時間かけて山を下る。行きもそうだったが、かなりの数の車とすれ違う。
無事スィリグリーに到着したが、ちょっと暑い。季節が冬から一気に初夏ぐらいまで進んだ感じだ。さて、ここからニュージャイパイグリ駅まで行かなくてはならないが、道がわからないのでリキシャーかタクシーを拾う必要がある。ジープから降りてキョロキョロしてると、リキシャーのオッサンが話しかけてきたので駅までいくらか聞いてみた。なんとRs200だそうな。多分、駅まではそれほど距離はないはず。Rs200は高すぎるだろうと、俺は渋った。しかしオッサンは乗合リキシャーじゃなくてチャーターだからRs200は正当な額だと言う。確かに、この街のリキシャーはどれも数人の客が乗っており、乗合が標準なのかもしれない。これ以上議論するのも面倒くさいので、その金額で駅まで行く事にした。若いころの俺ならかなり激しく値段交渉を始めただろうが、今はもうダルい。
結局15分ぐらいで到着した。他の街ならRs100ぐらいが相場だろう。まあ、ここまで無事にたどり着いたし良しとしよう。
駅に到着してすぐ、インド人に混じってセカンドクラスのチケットを買った。Rs128。なお、3A(エアコン付き3台寝台)はRs714だからそれに比べて1/5だ。
その後、駅前の大衆食堂で昼飯。ノンベジターリー(チキンカレー定食)を注文。昨日はベジタリアンの一日だったが、やっぱり肉が食べたかった。蠅だらけの汚い食堂だったが美味かった。
さて、この時点で3時頃なのだが、電車は夜8時発だ。あと5時間もある。トイ・トレインを省略したからかなり時間が余っていた。しかし、駅では特にすることもなく、待合室で日記を書いたり歩き方を読んだりして時間を潰した。
そして、8時が近くなった。セカンドクラスで重要なのは席を確保することだ。でないと12時間床に座る事になる。なので電車が到着する前にセカンドクラス車両の停車位置の前で待っておきたい。しかし、俺は停車位置の予想を外して車両に乗り込むのが数分遅れた。にもかかわらず、なんとか席を確保することが出来た。しかしながら、4人がけの席に5人が座るものだからかなり狭く、非常に居心地が悪い。結局一睡もできなかった。
さて、この電車は約12時間でコルカタに着く予定だが、俺は一回もトイレに行かないつもりで、実際にそうした。駅で出すものを絞り出し、水分の摂取も極力控えていた。席を離れるのは荷物が心配だし、戻ってきたら席がなくなっている可能性があるからだ。初セカンドクラスなので俺は随分と気合が入っていた。
とは言え、セカンドクラスは俺が思ったよりは普通だった。床に座っている人もいるがぎゅうぎゅう詰めというほど混んでない。また、周囲のインド人を観察していると、携帯電話を持っている人も多く、となりの若者はスマートフォンを持っていた。特に貧乏というわけではないようだ。金はあるけど単に節約したいだけ、という感覚だろうか。しかし、見たところ車両には外人旅行者は俺一人。周囲からかなり浮いていた。写真を撮りたいところではあったが、そういう雰囲気ではなかった。
また、セカンドクラスも4人がけの席ではなく、一人がけの席もあって、こちらを確保できると快適に過ごせるだろう。これには列車が到着してすぐ席の確保をする必要があるだ。また、席の上の荷物の棚には実際には人が寝るスペースなのでこちらを確保できれば普通に寝れるだろう。俺にはそんな根性ないが。
ところで、この時は車掌が検札に来なかったので無銭乗車が出来たはずである。セカンドクラスはいつもそうなのか、たまたまこの時だけなのかは知らない。