12月5日:デリーからコルカタに移動
朝4時起床。日本時間とインド時間では3時間半の時差があるが、俺の体はまだ日本時間で動いているらしい。しばらく、歩き方などを見て時間をつぶす。
7時になって外出した。ぶらぶらしているとインド人に声をかけれれた。話してみると私のことをネパール人だと思ったらしい。警戒しつつも色々話したが、特に物を買わせたりする様子もなく、単に話したかっただけらしい。
朝飯を食べようとしたが7時ではほとんどの店が閉まっていたので、一度ホテルに戻って、9時になって再び外出。お店で朝飯。チャーイ(Rs15)とチャパティ(Rs30)。
11時になったので予約していたタクシーに乗って空港に行った。12時前到着。搭乗時間は13時20分なので十分に時間があった。しかし、インドの国内線はセキュリティチェックが厳しく面倒くさい。ややゲンナリしたが、これも通過。無事に出発ロビーにたどり着いた。しかし、ここからが長い。搭乗時間になってもアナウンスがない。しばらくして遅延しているアナウンスがあった。インドだからしかたがないと思っていたが、1時間待ってもまだ飛行機に乗れない。インド人のおじさんが係員にキレだして、カウンターが人だかりになっていた。皆イライラしていた。結局飛行機は2時間遅れで出発した。
ところで、飛行機の乗客は皆身なりがいい。Rs12000だからなー、普通のインド人の月給ぐらいあるから、飛行機に乗っているのはインドでは超金持ち層だ。となりに座っていたお兄ちゃんはタブレットPC持ってたし、俺より金持ちかもしれん。
飛行機は18時頃到着、荷物を取って空港を出たのは7時頃だった。外はもう暗くなっている。本来なら明るい内に到着する予定だったし、だからいくつかある飛行機の便でこれを選んだのに、2時間も遅れたので台無しだ。海外旅行では夜間の移動はなるべく避けるという鉄則があるが、以前タイで危ない目にあってからは、俺はそれをよく守ろうとしてきた。しかし、そうも行かない時もある。
足早にプリペードタクシーのカウンターに行った。安宿街として有名なサダルストリートまでRs300だった。料金を支払ってレシートを受け取ってプリペードタクシー乗り場に向かった。
そこで、まだ少年のような係員にタクシーまで連れて行かれて乗り込んだ。そしたら、彼はサービス料としてRs10くれと言った。それぐらいならいいかと思った、あげようとすると、なんと彼はRs10じゃなくて10ドルだと言った。俺は一気に不快な気分になった。10ドルって大体Rs600位だ。こいつアホと違うか?
とにかく、払うつもりは全く無いので、強硬に断り続けた。俺は日本人だからドルは持ってないとか、これはプリペードタクシーで俺はすでに料金を支払ったとか正論を述べた。じゃあ、いくらなら払えるんだとか抜け抜けといってきて、正直俺は会話するのも面倒くさくなってきた。そうこうしている内にドライバーがやってきたので早く出発するように指示した。
しかし、昔の俺なら大声上げて怒っていただろうな。今はもうそんな元気がなくて適当にあしらってしまう。
あの少年もダメ元で言ってるようで、本気の凄みはなかったが、たまには本当に10ドル払う気の弱い人もいるんだろう。
本当に鬱陶しい輩だが、しかし、もしかして、彼の賃金はものすごく安くて、チップを貰わないとやって行けないのかもしれない。プリペードタクシーの案内係なんてすごく賃金が安そうだ。とはいえ、仕方なくやっているとしても、もっとスマートにチップをねだった方がいい。10ドルはやりすぎだ。
さて、空港を出発したタクシーはいきなり渋滞に巻き込まれた。俺としてはあまり夜遅くにホテル探しはしたくないので早く着いて欲しかったが、自分の力ではどうしようもない。コルカタの交通渋滞は最悪レベルであるとどこかに書いてあったし、あきらめムードだった。
しかしまあ、車窓から街を見物できるのはいい。車も多いが、通りを行き交う人の数もスゴイ。それらが交じり合って密度の高いカオス状態になっている。また、大気汚染がひどい。本当に街が排ガス臭い。14年ぶりに再訪したコルカタの街はいきなり俺に強い印象を与えた。そして、1時間ほどでサダルストリートに到着した。
まず目指したのは、伝説の日本人宿と言われるパラゴンだったが、満室だった。仕方ないので、隣にある、これまた安宿として有名なマリアに行ったがここは空いていたので助かった。部屋に便所シャワーはあるが、それ以外はとても簡素な部屋。Rs450。しかし、本当にThe安宿、という感じのホテルだ。ボロいのは仕方ないけど、掃除が行き届いてないし、シーツも汚い。まるで監獄のようだ。
写真:ホテルマリアにて。部屋にはベッドだけ。しかも汚い。
写真:夜9時頃のサダルストリート。酒場もあって非常に賑やか。
時間は9時頃になっていたが、少し外出してみた。すごい賑わいだ。外人も多いがインド人はもっと多い。サダルストリートはそれほど大きい通りではないが、スゴイ迫力を感じた。散歩はちょっとだけにして、部屋に戻って洗濯をした。
この日はこれでおしまい。ほとんど移動の一日だった。
それにしてもコルカタは大気汚染がひどい。鼻くそが真っ黒になった。
あと、この日を振り返って思ったことは、インドの国内線は価格とサービスが釣り合ってない。もう利用したくないと思った。